野菜ソムリエコミュニティTOKYO主催「干し高倉大根で沢庵漬けを作ろう!」参加レポ&漬け込んだ沢庵の仕上がり

野菜ソムリエ
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先月、野菜ソムリエコミュニティTOKYO企画のイベントに初めて参加してきました!「楽しく知ってほしい東京の農業」第4弾となる企画。江戸東京野菜の一つである「高倉大根」で沢庵漬けを作るというワークショップ感覚のイベントです。

講師は野菜ソムリエプロの森田哲也さん。三軒茶屋駅近くにある「八百森」の店主様です。参加者は野菜ソムリエコミュニティTOKYOのメンバーや八百森さんの常連様もいらっしゃいました。

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高倉大根について

まずは資料に沿って座学から講座がスタート。高倉大根は東京江戸野菜の一つで、八王子市髙倉町特産の大根です。東京江戸野菜は現在49品目登録されていて、そのうち大根は7種。練馬大根、大蔵大根、亀戸大根などは私も耳にしたことがあります。練馬大根に次いで二番目の大根品種として、昭和22年(1947年)に商標登録されたそうです。沢庵漬けにすると特に味が良いことで知られています。

そもそも東京の伝統野菜が49品目もあったこと自体驚きでした。東京というと丸の内などの高層ビルが立ち並ぶオフィス街や、渋谷、表参道などのショッピングの中心地のイメージが強いですよね。でも考えてみれば東京がそんな風になったのもこの60年くらいの話。昔は渋谷や表参道にも畑があったのかもしれません。その頃には各地で色んな野菜が育てられていたんでしょうね。当時の東京にタイムスリップして散策してみたいものです(´▽`)

沢庵漬けの歴史

私が物心ついた時には当たり前にあった沢庵漬け。家庭で作るものというよりは外で食べるものというイメージが定着していたように思います。我が家もぬか漬けは自家製のものが食卓に並びましたが、沢庵漬けはあまり出てこなかったような?惣菜弁当に入っていたり定食屋で出てくる、あの蛍光色の黄色い物体。味は人工的な甘味と塩味。残念ながら私の中で沢庵というとそんなイメージしかありませんでした。。そのせいで「沢庵は美味しくない!」と思って今まで生きてきてしまいました(笑)今思えば蛍光色の沢庵はただの「化学調味料漬けにされた大根」なんですよね(^^;)はい、そんな沢庵ですが実はとても歴史が長く、国民食として愛されてきた存在だったのです。

沢庵漬けの由来

諸説ありますが、江戸時代の名僧である沢庵禅師の寺に徳川三代将軍・家光将軍が来訪した際にもてなされた「貯え漬」という名の大根の糠漬け的ものが、今の沢庵漬けの原点と言われています。まさか家光さんが名付けの親とは。家光さんと言えば小松菜の命名もしてなかったっけ…?と思って調べてみたら、そちらは綱吉さんでした。徳川家すごいな~!笑

保存食や軍隊食として重宝される

昔は物流も発達していなかったため、地元の食材は地元で消費する地産地消が当たり前でした。自分たちの畑で野菜を育てて食べる家が殆どだったようです。なので逆を言えば、自分の畑や近辺で食材が取れない時期は非常に困るわけです。そこで発達した食文化がお漬物です。塩漬けにすることで長期保存が可能となり、これによって食糧難を避けていたのでしょう。中でも沢庵漬けは、白米を主食とする庶民の間で広く浸透しました。それは何故かというと、沢庵の漬け材料に糠を大量に使うからです。玄米を精米して白米にする工程で糠が出る⇒それを沢庵漬けに使う。とってもエコですよね^^ そして晩秋から初冬にかけて収穫された大根を一年分漬け込み、翌年の収穫時期まで食べていたそうです。翌年の新物収穫間近まで保存する沢庵漬けは、かなりの期間保存しておかなければならないので、塩分も相当な量です。資料によると、当年12月に食べる分が塩分量約6パーセントなのに対して、翌年夏に食べるものは塩分量なんと22パーセント!現代人からしたら食べれたもんじゃないですね…間違いなく吐きます(笑)それでも食糧が何もなく飢餓に苦しむことを考えればマシなのかもしれませんが。。

高度経済成長後需要が激減

高度経済成長後、大都市圏ができたことでその場所の農地は減少し、地方から野菜を供給する仕組みが必要となりました。その仕組みが今の中央卸売市場です。おかげで野菜が産地から全国に流通するようになり、現代に生きる私たちはいつでも新鮮な野菜が食べられるようになりました。それと同時に、食品を長期保存する必要性もなくなりました。

更には食生活の欧米化や多様化で栄養不足だった時代から栄養過多によって病気にかかる時代になり、減塩が強く叫ばれるようになりました。和食が中心だった昭和初期の食生活で塩分を摂取する食品は漬物や味噌・醤油くらいでしたが、現代では様々な食品に塩分が含まれています。コンビニ食やファストフードは想像をはるかに超える塩分量です。それに加えて漬物も食べていれば、それは塩分過多になるのは当たり前ですね。。

こういった食文化の変化により沢庵漬けの需要も薄まり、沢庵漬けに使われていた練馬大根や高倉大根などの伝統野菜の栽培面積も減少していきました。現在東京都内の沢庵漬け専属農家は二軒のみになってしまったそうです。時代の変化は仕方のないことではありますが、なんだか寂しい気持ちになりますね。。

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自宅でできる沢庵漬けの作り方

今回の講座のために、都内で二軒のうちである沢庵漬け農家の福島さんが、50本程の干し大根を用意してくださいました。ありがたいです!

昔の人は家族も多く一度に大量に漬けるため樽などを使っていましたが、今は少子化で核家族が多い時代ですので同じような漬け方は中々できませんよね。今回森田さんが教えてくださった漬け方は、少量でも自宅で簡単に漬けられる方法です。揃える道具も百均などで手に入るものでした。

【材料】

干し大根 1000g/塩 55g/生糠 400g/昆布 適量/唐辛子 1本/ザラメ 15g

重石 4000g/ビニール袋 1枚

※今回は持ち帰り用にプラケースも用意してくださいました

【作り方】

  1. ビニール袋に干し大根以外の食材を全て入れ、よくまぜる。(袋の中に空気を入れつつこぼれないように上をねじった状態でシャカシャカ振ると良いです)
  2. 1に干し大根を入れて、糠がまんべんなくいきわたるようにする。(袋の口をねじった状態で逆さにすると全体に回りやすいです)
  3. 中の空気をできる限り抜いてから口を結び、重石を乗せる。

できました~~!森田さんは重石の例として黒霧島のペットボトルを持ち込んでいらっしゃいました!もちろん空けた後で中身は水です(笑)

漬け始めてからの流れですが、1週間~10日ほどで大根から水分が出て糠の色が濃く変わってきます。全体に水分が行き渡ったら重石を半分の重さにします。必ず直射日光の当たらない涼しい場所で保管しましょう。カビの原因となります。今の時期であればベランダの日が当たらない場所に置いておいても良いかと思います。3週間~1ヶ月くらいで食べられるようになるそうですよ。

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干し高倉大根を使った一品料理の試食

野菜ソムリエプロ上原恭子さんが腕をふるってくださいました!

【試食メニュー】
生干し大根/森田さんお手製沢庵漬け
干し大根の豆乳入り味噌汁
干し大根ステーキ生姜醤油味
干し大根のごま油花椒炒め

全部で4皿出てきたのですが、あまりの美味しさに夢中で食べていたら2皿撮影するのを忘れてしまいました(笑)

生干し大根、味付けもなにもないのに旨味が凝縮して美味しい!歯ごたえも出て良い感じ。干しただけでここまで大根がレベルアップするとは。感動です。

森田さんお手製沢庵がまた美味しいのなんの。自然な色味で安心しますね(笑)程よい塩味と甘味。とっても米が欲しくなります!!

お味噌汁は豆乳が入っていてクリーミーな仕上がり。ほっこりするお味です。干し大根は汁物に入れても食感が残るので良いですね。

干し大根ステーキ、甘みが半端ないです!食感もしっかりしてるので食べ応え抜群です。肉料理の代わりになれますね。ヴィーガンの人でたまにがっつりしたメニューが食べたいって時にはこれおすすめです!そして大根ステーキといえば私の中ではバター醤油が鉄板なのですが、生姜醤油も美味しい!和風で大人向けのお味です。

そして今日イチの感動をくれたのが花椒炒め。美味い、美味すぎる。まず大根を炒め物にすること自体あまりしないので新鮮でした。そのまま調理すると水気が多いのでどうしても煮物っぽくなってしまいますもんね。そして干すことで得られる食感と甘味、これが花椒の痺れる辛味と合わさるとまた最高!これは家でも絶対作りたい!

まとめ:大根は調理する前に干した方が圧倒的に美味くなる!

野菜は大根に限らず干すことで甘味と旨味が凝縮しますが、大根が特にその変化が顕著に出るな~と感じました。今回のメインテーマだった沢庵漬けもそうですが、他にも色々な料理をいただいたことでそれを感じることができました。干し大根というとカラッカラに干しあがった切干大根を戻して調理に使うイメージしかありませんでしたが、大きめにカットしたものを軽く乾燥させて、調理する時に好きなサイズに切って使うだけでも十分美味しくなるんだそうです。戻さないとならないほど乾燥させない、「セミドライ」ってやつです。こういう使い方もあるんだな~と勉強になりました。これから普段の料理でもバシバシ活用していきたいと思います!

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持ち帰った沢庵漬けのその後…

我が家には黒霧島はないので、代わりに太白胡麻油の空きペット2本を使用しました(笑)保存場所は終日暖房をつけていない部屋に置いていました。

1週間経過した辺りからじわじわ水分が出て、底の方から色が変わってきました。毎朝部屋に行っては様子を見て軽くもみもみ。日々の変化を観察するのが楽しい(*´▽`*)

一ヶ月経過。いざ、開封の儀!

ついに沢庵漬けの封印が解かれる日がやって来ました。

まずはお試しに小さいサイズを取り出してみました。漬けた時よりかなり小さくなってる!水で糠を洗い流していると皮がぺろぺろめくれてきてしまいました。あれ?これは良くない感じか?(;°▽°)

切って食べてみると水っぽくてかなり柔らかい。そのわりには塩味はしっかり効いている。むしろ効きすぎ…?森田さんが昨年末同じやり方で漬けたと言っていた沢庵のお味には届かず(^^;)出すのが早すぎたのかな?とりあえず残りの三本の封印は解かずに元へ戻しました(笑)

後日森田さんからコメントをいただきました。森田さんも今まで漬けてきた中で同じような漬け上がりになったことが何度もあったそうです。ただ原因がはっきりわからず。寒さに当たりすぎ、重石が重すぎもしくは乗せ方が悪かった、大根の個体差によるものなど、色んな原因が考えられるとのこと。同じ材料で作っても、保存場所の温度や重石の重さや乗せ方の微妙な違いで仕上がりに差が出てしまうとは…漬物ってなんて繊細で難しいのでしょう!昔の人はすごいですね!もはや職人技です。

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糠から上げて一週間置いたら味が良くなった!?

これ以上漬けておいても変わらないとのことだったので、とりあえず全て糠から上げて切らずにそのまま冷蔵庫で放置していました。そのままだと味が濃く感じるし、炒飯の具材とかアレンジして使ってみようと考えていました。

そして今日、ふと小腹が空いて一口摘まんでみたのです。そしたら何故かコリっと食感が良くなってる!やったー!\( ‘ω’)/ ただ塩味が強いのは変わらずだったので、細かく刻んで炒飯の具材にしていただきました。卵で少しまろやかになって丁度良い塩梅。これは良い食べ方だ~。せっかく沢山あるので他にも美味しそうな食べ方思い付いたらトライしてみようと思います。何はともあれ、美味しくいただけてよかった!

残り少ない沢庵生活を全力で楽しもう!

今回漬けた沢庵を食べ終えたら、おそらく次沢庵を食べるのは今年の新物が出てから。12月頃になってしまうでしょう。春夏大根でも沢庵漬けできないこともなさそうですが、やっぱり身が詰まっていて甘みの強い冬大根で漬けた沢庵が食べたいのです。そもそも沢庵に旬があることも、今回の講座に参加しなかったら考えなかったと思います。沢庵を好きになるきっかけをくれた森田さん含め企画に尽力していただいた方たちに感謝!残り少ない沢庵生活、満喫します♡

 

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